076 1987-07-03
Sergio NEGRONI,
Italio bk, Let




7月3目にイタリアから素靖らしい絵ハガキがバラバラと5枚も届いた。書いてある字をよく見ると、どうも 同じ人のようだが住所は5枚とも違っている。字も乱雑であまり気乗りしないが、折角送ってくれたので 絵ハガキ5枚で返事を書いた。
その後2度目の手紙も来ないので特段気にもしていなかったのだが、1988年3月28日に大変な手紙が 舞い込んだ。5枚の絵ハガキの張本人52才のネグローニ氏からである。15名の住所を書いてきて、 夫々に激励の絵ハガキを送って呉れという。日本からの絵ハガキでエスペランチストヘの勧誘をしようと いうことらしい。
アイデアは良いのだが、相手に選ばれた私は少々困ってしまった。必要な費用は自分が持つというけれども、 はたして他人から無料で貰った1枚の絵ハガキくらいでエスペランチストがそう易々と生まれそうには、 どうしても思えない。私は次のような提案を彼に送った。
15人の知人から何でもよいので、彼らの不用品を1点だけ集めて私に送ってくれ。私はそれをもとに、 エスペラント普及の展覧会を開催し、その写真と絵ハガキを送ろうというものだった。彼がひょっとしたら 諦めるのではないかという私の思惑もあった。これに対する彼の返事はもっと私を驚かせた。
今度は60人の住所を書いてきたのだ。勿論私の提案に賛成し既に幾人からネクタイ等を集めているという。 おまけに航空便で大きな封筒が届いたので開けてみるとエス語に翻訳された『ピノキオ』をはじめ沢山の 資料が出てきた。とうとう私も決心せざるを得なくなった。そして、切りの良い50名との物々交換をしようと 再度提案した。彼の返事は「了解」となり、互いに品物収集に取り掛かった。
先ず15名分の絵ハガキを集めることにした。買えぱすぐ送れるのだが一人につき100円、15人で 約1500円ほどかかる。その上60人となると6000円になる。お金を出来るだけ使わないで文通するのが 私の主義であり、各種展覧会の案内状や無料で貫える絵ハガキ等宣伝用ハガキさえも、何処からでも 手に入れてくる。
早速佐賀市内まで日展の美術観賞に行った帰りに佐賀NHKへ立ちより、大河ドラマ宣伝用の武田信玄の 奇麗な絵ハガキを頂戴してきた。おまけに名刺型のカレンダーも項いた。一国民の極く些さやかなる権利の 行使というところで大目に見てもらおう。今年の秋か冬には、素晴らしい展覧会がイタリアで開催されるかも 知れない。









