90 : NA町行政概要
ここに掲載しました内容は、西有田町公報資料をもとに、その概要を私個人がまとめたものです。
内容については、西有田町の検閲後了承を得まして、インターネット上に公開しています。
第2項で紹介します西有田町の「新総合計画」は、21世紀を見据えた洞察と具体的な施策提案に
溢れていて、全国でも参考になるのではないかと考え掲載しました。
私が描いていました教育構想と、この資料の内容が多く重なるものだったことは、昨年公開しまし
た私のホームページをご覧になれば、ご理解頂けると思います。
尚ここに紹介しました全ての内容に関する責任は、橋口成幸個人にあることを明記しておきます。
エスペラント伝習所須恵 橋口成幸 (2002-09-01)
『Data Book 西有田町』〔教育・文化〕(H12.04)
『創造と感動とみどりの風が薫るまち 1995~2004年
新総合計画 西有田町』〔教育・文化〕(H07.03)
(西有田町発行 佐賀県福岡情報センター所蔵より)
1 資料『Data Book 西有田町』〔教育・文化〕 (佐賀県福岡情報センター所蔵)から転載
(1) 学校の状況 各年5月1日現在 ・・・(資料 : 教育委員会)
学 校 名学級数教職員数児童・生徒数1学級当たり数
M 小学校 13 20 166 + 159 = 325 25.0
O 小学校 13 21 194 + 165 = 359 27.6
N 中学校 13 25 227 + 192 = 419 32.2
計 39 66 587 + 516 =1103 28.3
(2) 児童数・生徒数の推移 各年5月1日現在 ・・・(資料 : 教育委員会)
小 学 校 中 学 校
年 次 児童数 学級数 教職員数 児童数 学級数 教職員数
H 5 868 27 39 475 14 25
H 6 839 27 42 465 13 23
H 7 807 27 42 446 12 23
H 8 779 25 41 434 12 22
H 9 737 26 39 437 13 25
H10 716 26 39 429 13 25
H11 684 26 41 419 13 25
(3) 中学校卒業後の進路状況 ・・・(資料 : 学級基本調査)
卒 業 者 進 学 者
年 度 男 女 計 高等学校等その他就職者その他
H 5 78 81 159 153 3 1 2
H 6 86 79 165 157 0 4 4
H 7 79 67 146 141 0 5 0
H 8 68 85 153 150 0 1 2
H 9 80 63 143 139 0 1 3
H10 79 67 146 141 0 5 0
(4) 社会体育施設利用状況〔利用率=仕様日数÷開放日数〕 ・・・(資料 : 教育委員会)
O-小体育館 M-小体育館 N-中体育館 N中-夜間照明勤労者-体育センター
年 度利用人員利用率 利用人員利用率 利用人員利用率 利用人員利用率 利用人員利用率
H 6 8459 53 7155 80 3195 48 6232 80 30787 98
H 7 7854 54 8126 62 3511 62 6430 78 29105 98
H 8 8421 29 7800 60 4269 61 5070 64 29334 98
H 9 5640 35 6105 71 3503 43 4865 59 35744 94
H10 4664 31 5534 73 3688 53 5193 64 31716 95
2 資料『創造と感動とみどりの風が薫るまち 1995~2004年
新総合計画 西有田町』〔教育・文化〕(H7.03) (佐賀県福岡情報センター所蔵)から概要を転載
≪第1章≫ 総合計画策定の背景 ・・・ 前文より
〇過去に「田園都市」をテーマとして、まちづくりを進めてきた。
〇近年急激に進行する高齢化、高度情報化、国際化のうねりがあった。
〇物心ともに豊かさを実感でき、生きがい、やすらぎ、文化を創造する魅力あるまち造りが必要
となった。
〇特に、高度経済成長期の経済成長中心の生産、社会、生活システムを改めるときがきた。
〇個人、家庭、地域それぞれにおいて行動を起こさなければ、豊かな農村構造は破壊される危険性
がある。
〇環境変化に対応し、21世紀に向けて次ぎの課題に注目する。
(1)国際化への対応
脱亜入欧の姿勢を見なおし「脱欧入亜」の視点で、新しい「農」の時代創造へ、アジア諸国との
連携を強める。
そのため、国際交流の積極的な促進、国際化を担う人材の育成、町民の国際感覚の醸成に努める。
(2)情報化への対応
高度情報化の影響は、産業分野はもとより家庭、学校、地域社会へ更に及ぶ。
高度情報化社会へのスムーズな移行を図るため、CATV、パソコン通信などの情報通信網を整備
する。
地域内外の情報交流を促進し、社会生活向上や産業振興を目指す。
3 高齢化への対応
高齢者の占める割合が急増しているが、豊富な経験と知識を持つ年齢層の増加でもある。
他方、生産年齢層の負担が過重になってきた。
医療や福祉、雇用などに多くの問題が現れている。
価値ある老後生活を実現するため、積極的に社会参加できるシステムの構築が必要だ。
4 高度化への対応
先端技術分野を中心に高度化が進み、産業や経済発展に貢献する状況はつづく。
家庭生活や医療福祉などにも、利便性や安全性の向上をもたらす。
陶磁器や農林業などの分野で、官民一体となった積極策に、活用することが重要である。
5 住民意識の変化への対応
価値観や生活意識は「物」から「心」、「機械」から「運用」へ大きく変化し文化志向が強くなる。
個性豊かで、生きがいのある創造的生活の基になる生涯学習システムの確立を図る。
スポーツや文化活動に親しみ、積極的に参加できるシステムの構築が必要である。
6 快適な生活基盤、文化環境づくりの対応
日常生活の中での文化活動や学習活動や趣味活動が活発になりつつある。
青年層が定着し、魅力を感じ、幸せを感じる活力あるまちづくりが必要である。
個性的で多様化した要望に応え得る施設整備と充実した事業展開が必要である。
7 女性の社会参加増大への対応
女性の充実した生活設計の追求は多様化し、大きくなっている。
女性の能力と意欲を生かした積極的なまちづくりが求められている。
8 地球環境保全への対応
子孫に素晴らしい環境を残すことは、いま生きている者の使命である。
開発と保全の調和を図り、リサイクルシステムを確立する必要がある。
廃棄物問題、水質汚染、農地の保護など、身近な問題から積極的に取組む必要がある。
≪第2章≫ みずみずしい感性と創造性ゆたかな「まち」
第1節 生涯学習、それは人生を楽しむメニュー
【現況と課題】 学校中心の考えから脱却が必要不可欠となっている。
平成2年度に、文部省の生涯学習市町村モデル事業の指定を受けている。
住民一人ひとりが生涯を通じて「いつでも、どこでも、だれでも」主体的に学習できる
体制、創造的主体的な学習を継続していく。
生涯学習体系へ主軸を移しながら、教育体系の総合的再編成を積極的に展開する。
【基本方針】学校教育の基礎の上に住民の自発的意思に基づき、生涯にわたって学ぶことを基礎とする。
【主要施策】
1 生涯学習環境づくり
情報メデイアなどを活用し、充実した学習情報の提供や学習相談の開催、様々な啓発活動を積極的
に行う。
学習機会の量的質的充実に努め、学習方法の多様化を図る。
広域的な学習機会の設定や、教育メデイアの活用による学習機会の拡充を図る。
2 学校開放の拡充
実施してきた運動場、体育館、プールなど体育施設の開放に加え、パソコン教室の利用を更に推進
拡充する。
3 社会参加活動の奨励
自らの生きがいを高めるボランテイア活動や、地域に根ざした社会参加活動を促進する。
4 生涯学習施設の整備
公民館を生涯学習センターと位置付け、一般行政の教育的事業を含めた総合的な受け皿として機能
させる。
個人学習に対応できる施設として、公立図書館の設置を促進する。
芸術文化活動を深める「歴史と文化の森公園」文化ホールの有効活用を図る。
5 生涯学習関係団体の育成
生涯学習団体の連携組織体制の整備を積極的に促進する。
6 リーダー(指導者)の養成
主体的な学習活動を展開するため、組織のまとめ役としてのリーダー育成は不可欠である。
7 学習情報提供や学習相談システムの整備
広域的な生涯学習施設間の連携による情報のデーターベース化、ネットワーク化が必要である。
8 学社(学校と社会)連携の推進
学校教育関係者と社会教育関係者は連携を密にし、相互理解を深める。
9 図書館の建設及び整備
図書館は、生活情報を収集保存提供し、コミュニケーションを生み出す施設である。
住民の生涯学習を援助する上で、中心的な役割を担っている。
図書館の建設と移動図書館など、設備機能の充実を促進する。
10 家庭教育の充実
受験戦争や乱塾など、教育そのものの歪みは是正されていない。
非行、いじめ、登校拒否などの問題行動が顕在化する方向にある。
父母自身に、家庭教育について多くの学習機会や情報を提供する。
第4節 人材よ、資源となれ
【現況と課題】 まちづくりの基本は人づくりであり、人材こそが最終的に貴重な資源となる。
地域づくりは、地域の人々の個性や創造力によることが大きい。
国際交流、地域間交流、世代間交流を通じ、視野を広げ、地域リーダーの育成を図る。
【基本方針】 各分野の各種シンポジウム事業へ取組み、産業振興や体験学習の海外派遣事業、
福祉面でのボランテイア活動など、包括的な人づくりを図る。
心豊かで、創造性に富み、自主自立の精神、未知への挑戦力を備えた人づくりを目指す。
【主要施策】
1 体験活動の推進
青少年及び女性の自然とのふれあい活動や、ボランテイア活動、体験学習など特色ある活動を充実
する。
2 人材のネットワーク化
各種機関、団体、企業との連携によるネットワーク化を図り、情報提供、人的及び物的支援活動を
充実する。
3 女性の総合的活動拠点の整備
女性の自主的活動を支援し、活動拠点となる「働く婦人の家」の事業を充実する。
4 学習機会の提供
民間教育産業の能力の活用や企業内教育との連携など、幅広い学習の機会や場の提供を促進する。
5 各種交流の推進
国際交流、地域間交流、世代間交流など積極的に推進する。
第5節 交流は世界へ広がる
【現況と課題】 田植唄アジアフェスティバルでのホームステイ促進や
「かちがらす計画」でのホームステイ活動を支援してきた。
英語指導助手による住民への英会話教室から、国際交流協議会「しぇいくはんど」が
誕生した。
韓国語教室やイベントの開催など、国際理解に向けた自主的な活動が展開されている。
【基本方針】 ホームステイには、住民の協力と理解が不可欠である。
諸外国の歴史や文化などを知るための学習体制の強化を図る。
語学力の向上と国際感覚の育成に努める。
草の根の交流推進に向けた基金づくりを検討する。
【主要施策】
1 青少年の国際理解
海外派遣や交流を推進し、特に日本とアジアの関係の理解により、国際感覚を身に付ける。
2 国際交流推進の環境づくり
ホームステイやホームビジット、国際交流のイベントなどを通じて、ふれあいの場を提供する。
案内板や町勢要覧などへ外国語の表記を加え、外国人にも「やさしい」まちづくりを推進する。
国際交流員の設置を検討する。
3 国際交流施設の整備
国際情報を満載した情報館としての国際交流センターとなる外国人受入れ施設を整備する。
「アジア交流館」として活動を展開し、その交流の輪を世界へ広げるよう努める。
4 青少年の海外研修の充実
青少年期における渡航体験は、異文化を理解し、国際感覚を身につける上で大変有意義である。
海外ホームステイ研修などを実施し、国際交流の推進を図る。
第6節 みんなの輪、コミユニテイーづくり
【現況と課題】 都市化の進展で、地域連帯意識は徐々に希薄化している。
西有田町「農」の里おこし推進モデル事業で、新しい地域の行動をおこしつつある。
23の公民館施設の活用方法は、各集落によつて多様である。
地域社会を形成する上で基本的な「住民が互いに理解する」ということが困難になり、
年齢層による価値観の相違が生まれている。
「地域社会は自分たちがつくる」という主体性を持った地域活動へ、意識改革が必要で
ある。
【基本方針】 地域住民が協力して活動し、ふれあい、互いに理解しあえる場を提供する。
住民の創意と工夫によって、新しいコミュニティ社会の形成を図る。
【主要施策】
1 施設の整備
コミユニテイー活動の拠点として、地区公民館等の整備、改善を助成する。
2 地区文化活動の支援
生涯学習と連携し、地区のスポーツ行事や文化活動を支援し、協力体制を教化する。
3 リーダーの育成
婦人会やこども会などと連携し、活動の中心となるリーダーを育成し、住民の意識改革を草の根的
に行う。
4 「農の心」の推進
農繁期になると、隣近所や親戚が集まり、互いに助け合う精神を取り戻すため、各種事業と連携し
ながら、相互扶助精神を醸成する施策を展開する。